運命(カダル、カダー)を信じること (神の定め)
運命(カダル、カダー)を信じること (神の定め)
カダルを信じる事は、イスラーム信仰の基本(六信)の一つであり、その信仰は全てのイスラーム教徒にとって義務です。全能のアッラーは仰せられました:「本当にわれは凡ての事物を,きちんと計って創造した。」(聖クルアーン月章49節)
カダルの信仰とは、アッラーの意志の元で全てが起こると知る事です。何も無計画には行われません。これは、あなたを苦しめた事はあなたを逃すことはありませんでした、そしてあなたを逃した事はあなたを苦しめませんでしたと知る事を意味します。
カダルの四つの構成
- アル イルム(知識):何かが存在する以前であっても、アッラーは全てを知っておられる。
- キッタバ(書物):アッラーは天と地を作成する以前に、全てを書き留めています。
- アル マシア(意志):アッラーの御意志によって全てが起こります。
- アル カルク(創造):アッラーはアル バーリゥ(創造主)で、アル ハーリク、全ての存在する者の創造主です。
カダルの四つの形態
- アッラーの書冊の中に記されている予備知識(Lawh al-Mahfouz-保存された錠剤)
- 母親の胎内にいる間に、人の寿命と日用の糧、行い、幸福と不幸を含む人の人生を定めます。
- 毎年恒例の栄光の夜の判決(ライラトゥル カドル)アッラーは明けくる年の事柄を彼の奴隷に定めました。
- 日常に起こる全ての定め「天と地の凡てのものは,かれに向かって請い求める。日毎にかれは,(新たな)御業で処理なされる。」(クルアーン:慈悲あまねく御方章29節)
これらの全ての形式のカダルはアッラーに予めて定められる対象となります。
しかしながら、これは私達の義務と行為を無視していいという意味ではありません。むしろ、善行を行うように全力を尽くすべきです。[1]
[1] シファーアルアリル フィー マサーイル アル コダール ワ アル ヒクマ ワ アル タリル 19-42-50ページ、イブン アル コイーム。