ムハンマド
ムハンマドはその幼少時代、青年期、預言者時代、そして、この世を去る最期に至るまで、その卓越した性格と道徳的振る舞いによって、多くの人々を魅了しました。彼は慈悲深く正直で、誠実さと優しさを兼ね備えた謙虚な人物でした。彼の私的な部分から公的な発言に至るまでの全ての詳細は正確に、そして確実な記録として、現在に至るまで忠実に保存されています。彼は預言者であり、使徒であり、敬虔な指導者でありながら、社会を改革し、道徳的姿勢へと導き、政治を司りました。これに関しインドの哲学教授であるラーマクリシュナ・ラオ氏は彼の小冊子「ムハンマド―イスラームの預言者―」の中で、彼のことを「人間の生き方の完璧な模範」と称しています。ラオ教授は明らかにします。
「ムハンマドの人格の全ての側面を知るということは、非常に困難な業です。その僅かな一部分であれば、私にも可能かもしれません。この見事な成功劇はまるで絵にかいたようなものです。ムハンマドは預言者であり、軍人であり、商人であり、政治を司り、雄弁家であり、改革者であり、孤児を擁護し、奴隷の保護者、女性の解放者であり、裁判官であり、慈悲深い人物です。これらの壮大な役割を、すべての人間活動の面において成し遂げた彼は敬慕の的(英雄)なのです。」