性質
ムハンマドが、マッカに入り、偶像崇拝や多神教からマッカを解放したとき、マッカの敵対者に対する彼の処遇は次のようなものでした。
ムハンマドとムスリムたちは大きな勝利を収めたことで最高の喜びをかみしめ、歓喜と大きな満足のもと聖都マッカに凱旋しました。預言者ムハンマドは、過去にムスリムたちを虐殺したことに対する報復に恐れをなしたマッカの人々を集めます。
ムハンマドは尋ねました。
「私 があなた方に対し、何をするか分かりますか?」彼ら(マッカの人々)は答えました。「あなたは仲間に対して寛大で、私たちの名誉ある兄弟の息子です。」そ の時、優しく、寛容で、憐れみ深い預言者は彼らを赦し、次のように告げます。「あなた方に何も危害は与えません。行きなさい。あなた方は自由です。」
この先例のない歴史的出来事を評して、ジョン・エスポージト教授は述べます。
「預言者は復讐、征服地の略奪行為を避け、戦後処理の合意ではなく、先の敵対者に対する武力による行使よりも、むしろ自由を与えた。それによりマッカの人々はイスラームに改宗し、ムハンマドを指導者として受け入れ、ウンマ(ムスリム社会)に加わったのである。」
「そ れとは対照的に、超大国による歴史を通しての不当な攻撃や侵略、他者を苦しめる罪深い非道な行為が行使されていることに気がつかれたであろうか?実際、私 たちはムハンマドの人生を知れば知るほど、彼の優れた行いや性格を理解するのである。彼は事実、『人々に対する慈悲として使わされたのである』」(クル アーン 21:107)。