「アダムとイヴの信仰」 リンダ・バート筆(アメリカ合衆国)
神がアダムとイヴに命じた宗教とは、何だったのでしょうか?クルアーンによれば、私たちのために神が選ばれた宗教は、平易で完全な神への服従でした。それはアラビア語で、「イスラーム」と呼ばれます。それはクルアーンの中で、アブラハムの宗教として述べられているものです。彼(アブラハム)自身も、神に対して純粋に服従した人物でした。全ての人々は神に服従する魂と共に生まれてくる、というのがイスラーム的観点です。しかしながら人は、自分たちの創造された公正な生き方に対して従うことも、またその道から逸れてしまうことも自由に選択することができるのです。各人は人生において何度か、神に自らの意志を服する道、もしくは自らの利益や物質的追求、不信心な態度を決め込む道のいずれかを決定する、個人的な判断を下さなければなりません。もちろん多くの人々が、真実や正しい道から離れてしまうこともあります。それらの要因として両親の不信心や乱暴な発言や態度、もしくは精神的な教育の有無等といった生活環境が関係してくることがあるのです。イスラーム的な観点では、各個人の理解や先天的な性質に基づき、唯一なる神の判断が下されます。私たちは、審判の時に下される唯一なる神の決定が、必ず寸分違わない公正なものであると確信しています。人が自身の全てを神に服する時、人間に存するすべての側面-思考や身体、そして魂など-は、神に対してささげられたものでなければなりません。自己の魂を、礼拝やその他の重要性を帯びた不可欠な崇拝行為を通じて、汚れの無い状態に保つことは必要であり、意識を健全な知識に向けること、そして身体を健全な生活様式に従事させることも重要なのです。イスラームは私たちが創造された目的を、私たち自身によって認識する機会を提供してくれます。ムスリムになることによって、これまでの多々なる重荷を背後に残して行くかのように、生来の自分を手にするのです。イスラームの真実とは、物事を識別し、偽りを放棄する助力を与え、全ての宗教に対する真実性を詳述することの明示なのです。イスラームを受諾する人々は、世界中に広がりを見せています。
※ リンダ・バート氏はアメリカ人の作家、詩人、芸術家でもあります。