イスラームにおける権利


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イスラームで尊重される最も重要な権利はなにですか。



アッラーに讃えあれ。 イスラームの権利は多くあるが、その中でも最も重要なものは以下に示される。 アッラーの権利 アッラーが下僕たちに与える恩恵は数え切れない。どの恩恵も感謝に値する。下僕たちに対するアッラーの権利も多くある。最も重要なものは以下に挙げてい る。 1. タウヒード:アッラーが本質、名称、特性、行いにおいて唯一であると信じることである。そのため、アッラーだけが主であり、統治者、管理者、創造者、提供 者、大権を掌握される御方、全能者であることを信じなければならない。 「大権を掌握される方に祝福あれ。本当にかれは凡てのことに全能であられる。」[大権章 67:1 – 意味の解釈] 2. イバーダ(崇拝):アッラーこそが主であり,創造者,提供者であるから、アッラーだけを崇拝することである。あらゆる種類の崇拝はかれだけに捧げられなけ ればならない。ドゥア(懇願)、ズィクル(アッラーを念じること)、助けを求めること,自らを謙虚に服従し,希望と畏れ,誓願,犠牲など全てアッラーに向 けられる。アッラー曰く(意味の解釈): 「アッラーに仕えなさい。何ものをもかれに併置してはならない。」 [婦人章 4:36] 3. シュクル(感謝、謝恩):あらゆる創造物に好意と恩恵を与えるのはアッラーだけである。そのためわれわれは言葉・心・行動によって、アッラーを讃え,恩恵 を用いてアッラーに服従し,アッラーが許す方法でこれらの恩恵に対する感謝の念を示さなければならない。 「だからこそ(礼拝、賛美によって)われを念じなさい。そうすればわれもあなたがたについて考慮するであろう。(われがあなたがたに与える無数の賜物につ いて)われに感謝し、恩を忘れてはならない。」 [雌牛章 2:152 – 意味の解釈] 使徒の権利 使徒(かれに平安とアッラーのご加護を)が送られたことは,全人類にとって偉大な恩恵である。アッラーは彼を遣わし,人類を暗闇から光へと導き,現世と来 世で幸せをもたらすことをかれらに示した。 われわれに対する使徒の権利とは、われわれが彼を愛し,従い,彼に恩恵を送ることである。彼(かれに平安とアッラーのご加護を)を愛することは、彼の命令 に従い,彼の言葉を信じ、彼が禁じることを避け,彼が定めた方法以外でアッラーを崇拝しないことである。 親の権利 イスラームは家族に対して特別な注意を払い,家族の中の愛情と尊敬を奨励している。親は家族の土台である。親を敬うことは最もよい善行の一つであり,アッ ラーが最も好まれる行動である。 親に対する孝行とは,親に従い,敬い,かれらに謙り,丁重に扱い、彼らのためにお金を使い,彼らのために祈り,親の親戚との絆を強め,親の友人を敬うこと である。 「あなたの主は命じられた。かれの外何者も崇拝してはならない。また両親に孝行しなさい。」[夜の旅章 17:23] この点に関して,母親の権利はとりわけ重要である。母親は子供を孕み,産み,育てる。一人の男が預言者 (かれに平安とアッラーのご加護を)のところにやって来て、「アッラーの御使いさま。私の大切な相手に値するものはだれですか。」と尋ねると,「母親であ る。」と答えられた。さらにその男が「その次は誰ですか」と尋ねると、「母親である。」と答えられた。「それではその次は誰ですか」と尋ねると,「母親で ある」と答えられた。「それではその次は誰ですか」と尋ねると,「父親である」と答えられた。 (認証済み。このバージョンはアル・ブハリが、アル・アダブ、78で伝えている。) 他人に対するムスリムの権利 信者は同胞であり,建物がお互いに他の部分を支えあうように、ひとつの統一された国家である。かれらは他人を慈悲と愛情で接し,愛し合う。この建物と同胞 愛を守るため,アッラーはムスリムが仲間のムスリムに対して持つ権利を規定した。それは同胞に対する愛情,誠意(ナシーハ)、同胞の苦しみを解き,その過 ちを庇い,彼が正しい時には 支援し,隣人を敬い,来客をもてなすことである。 またサラームの挨拶、お見舞い,招待を受けること,ムスリムがくしゃみをした時に「ヤルハムカッラー」(あなたにアッラーの御慈悲を)ということ、葬式に 参列することなどが含まれる。預言者(かれに平安とアッラーのご加護を)は申された。「ムスリムが他のムスリムに対して持つ権利は五つある。サラームの挨 拶を返すこと。くしゃみをした時に「ヤルハムカッラー」(あなたにアッラーの御慈悲を)と言うこと。招待を受けること。病人を見舞うこと。葬式に参列する ことである。」(ムスリム-2625の伝承) 隣人の権利 イスラームは、隣人がムスリムであるか否かに関わらず,隣人を大切にしている。隣人を気遣うことによって、国家を一つに統一することができる。預言者(か れに平安とアッラーのご加護を)は申された。「ジブリールは、隣人を手厚く扱うことをいつも命令してきたので、わたしは彼が隣人を相続人に加えようとして いるのだろうと思った。」 (認証済み。ムスリム- 2625の伝承) イスラームが認める隣人の権利とは、隣人に対してこちらから挨拶し、隣人が病気の時は見舞い,災難に遭ったときはお悔やみを述べ,彼が喜んでいる時は祝福 し,彼の過ちを庇い,彼の欠点を隠し,煩くても我慢し,贈物をし,必要な時はお金を貸し,隣人の女性たちに会うときは目線を下げ,宗教的・世俗的な事情で 隣人にとって有用な忠告をすることである。預言者 (かれに平安とアッラーのご加護を)は申された: 「アッラーにとって最もよい相手は、仲間にとって最もよい者である。かれにとって最もよい隣人とは、隣人にとって最もよい者である」(アル・ブハリのア ル・アダバル・ムフラード-115の伝承) 隣人の権利について,アッラーは仰せられた(意味の解釈)。 「アッラーに仕えなさい。そして何ものをもかれに併置してはならない。父母に懇切を尽くし、また近親や孤児、アルマサーキーン(貧者)や隣人や遠い縁者、 道連れの仲間・・・」[婦人章 4:36] イスラームは隣人を煩わせたり,酷い扱いをしないように警告している。使徒(かれに平安とアッラーのご加護を)はそのような振る舞いは天国から追われるで あろうと説明している。「隣人の安全を脅かす者は天国に入ることはできない。」(認証済み。ムスリム‐64の伝承). 共通の利害を達成するため,イスラームは支配者に被支配者に対する権利を与え,被支配者に支配者に対する権利を与えている。また妻に対する夫の権利と夫に 対する妻の権利を与えている。また他にもイスラームが命じる正当な権利がある。
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