イスラーム


Site Team

  • イスラームとは:タウヒード信仰[1]と服従行為による従順さ、そしてシルク[2]とシルクの徒から潔白であることにおいて、アッラーに従うことを意味します。

 

●   イスラームには3つの段階があります。それは:

 

①     イスラーム

②     イーマーン

③     イフサーン

 

です。そして各々の段階には幾つかの基幹があります。

 

●   人間のイスラームに対する必要性:

 

人類の現世と来世における真の幸福というものは、イスラームなしには達成されません。そして人間にとってのイスラームに対する必要性は、食べ物や飲み物、空気に対する必要性よりも重要なものなのです。そして、これはアッラーから人間に対する最も偉大な恵みなのです。

全ての人間は法規定から免れえず、2つの動向の間――彼を益する動向と彼に対する害を阻止する動向――に位置しています。そしてイスラームは人を益するもの、または害するものを明白にする灯明のようなものなのです。そして、イスラームに従う者は倍加された報酬を与えられます。

 

●   イスラームとイーマーンとイフサーンの違い:

 

1-イスラームとイーマーンが共に並列されて言及された場合、イスラームは外面的行為を指します。それは一般に「5柱」と呼ばれるものです。一方、イーマーンは内面的行為を指します。それは一般に「6信」と呼ばれるものです。そしてこの2つの用語が個別に言及される場合、お互いの意味と規定を共有します。

 

2-イフサーンのそれ自体の段階はイーマーンのそれよりも高く、イーマーンの段階はイスラームのそれよりも高くあります。イフサーンはイーマーンよりも高い段階であるため、それ自体では最高峰のものであるとも言えます。ゆえにイーマーンにたどり着くことなくして、イフサーンの段階に到達することはありません。またイフサーンはその段階に属する人たち(イフサーンの徒)に視点を当てて見るならば、最も限定された段階であると言えます。というのもイフサーンの徒はイーマーンの徒も兼ねますから、全てのムフスィン(イフサーンの徒)はムウミン(イーマーンの徒)であると言えます。しかしその一方、全てのムウミン(イーマーンの徒)がムフスィン(イフサーンの徒)であるとは限らないのです。

 

3-イーマーンはイスラームを包含するため、それ自体ではイスラームよりも大きな枠であると言えます。ゆえにイスラームという段階を経過せずして、イーマーンの段階に到達することはありません。またイーマーンは、その段階に属する人たちに焦点を当てて見るならば、イスラームよりも限定された種類のものです。というのもイーマーンの徒はイスラームの徒を兼ねますが、その全体に相当するのではありません。ゆえに全てのムウミン(イーマーンの徒)はムスリム(イスラームの徒)ですが、全てのムスリム(イスラームの徒)がムウミン(イーマーンの徒)であるとは限らないのです。

 

●   イスラームとクフル(不信仰)とシルクの違い:

 

唯一の御方アッラーに従う者はムスリムです。またアッラー以外に従う者はムシュリク(シルクを犯す者)であり、そしてアッラーに従わない者は傲慢なカーフィル(不信仰者)です。

クフル(不信仰)とは:至高なる主をすべてにおいて否定することです。

シルクとは:万有の主にかれ以外の同位者をおき、かれに欠陥があるといういわれのない主張をすることです。

クフル(不信仰)はシルクよりもたちの悪いものです。というのも、シルクはそこに主を承認し、そしてかれに同位者を置いていますが、クフルは主そのものを否定しているからです。どちらの言葉ともクフルはシルクの意味とシルクはクフルのそれぞれ両方の意味を含んでいます。もし、このクフルとシルクの2つの言葉がクルアーンのアーヤやハディースで同じ文中にそれぞれ書かれている時は、それぞれの意味を表しています。もし、ひとつの文中に2つの言葉のうち1つだけ書かれていたならば、それはクフルとシルク両方の意味とその規定を表しています。

 

●   偉大な恩恵

 

イスラームはアッラーが人間に与えた偉大な恩恵です。

クルアーンは、アッラーが人間の中から預言者ムハンマドを選んで引き継がせた、偉大な啓典です。至高なるアッラーは次のように仰せられました:-その後、われはしもべの中から選んだ者に、この啓典を継がせた。だがかれらの中には、自ら魂を誤った者も、中間の道をとる者もあった。またかれらの中の或る者は、アッラーの御許しのもとに、率先して種々の善行に勤しむ者もあった。それは偉大な御恵みである。,(クルアーン35:32)

この偉大な啓典を授かったこの共同体をアッラーは3つのグループに分類なされました。

①     自分に対し不正を行う者

②     中庸の者

③     アッラーの御許しにより善行に先んじる者

 

自分に対し不正を行う者とは:ある時は、主に従い、またある時は主に反抗する態度をとる者たちのことです。彼らは正しい行いに悪い行いを混同しています。

また、アーヤにおいて、彼らのことが一番初めに述べられているのは、それらの者が絶望しないようにするためであり、アッラーからの大いなる恩寵の表れなのです。なぜなら、彼らの多くは天国へ入れるからです。

 

中庸の者とは:彼は義務行為を遂行し、禁じられたものを避ける者たちのことです。

 

アッラーの御許しにより善行に先んじる者とは:彼は義務行為を遂行し、禁じられたものを避け、義務行為やそれ以上の命令されたすべてのことにおいてアッラーにお近づきになりたいと努力する者たちのことです。またアーヤの中で彼らについて最後に述べられているのは、彼らが自分の行いを称賛し、それを無駄にさせないようにするためです。なぜならば、彼らは天国に最初に入るものたちであると、次のアーヤでアッラーは仰せられています。そして、天国の住人の多くは自分に対し不正を行う者であり、アッラーのお許しにより善行に先んじるものはわずかな者たちに過ぎません。

アッラーは3つ全てのグループが天国に入ることを約束されました。かれは次のように仰せられています:-かれらは永遠の楽園に入ろう。その中でかれらは、黄金の腕環と真珠で身を飾り、その衣装は絹である。,(クルアーン35:33)

 


[1] 訳者注:「タウヒードとタウヒードの種類」の項参照。

[2] 訳者注:「シルクとシルクの種類」の項参照。

Previous article Next article

Related Articles with イスラーム

アッラーを知るIt's a beautiful day